お猫様にとって水は重要です。
なぜなら、お猫様の体の60～80％が水でできているからです。
人体も概ね同じ割合です。
人の場合、たった２％の水分を失うだけで喉の渇きを感じ、運動能力が低下し始めると言われています。
それ以上失うと、強い喉の渇きや食欲不振が起こり、４～５％で頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。
10％以上失うと生命に危険が生じます。
お猫様も水分を失った場合、人と同じように健康・生命に危険が生じます。
また、お猫様は、ご先祖様が乾燥地帯で生活をされていた関係で、喉が渇きにくいと言われています。
よって、お猫様にはなるべくお水を飲んで頂けるよう配慮する必要があります。
性別や年齢で体内の水分量が変わる
体内にある水は色々なところに保管されていますが、どこで保管されているかによって保水されている量が違います。
実は、筋肉の方が脂肪よりも多くの水分を保管できます。
よって、メスよりもオスの方が、お年を召したお猫様よりも若いお猫様の方が、より水分を体内に保管することができます。
メスよりもオスの方が、お年寄りよりも若い方が筋肉量が多いからです。
お猫様が１日に必要とする水分量
お猫様は１日に、体重１㎏当たり60～70mlの水分を失うと言われています。
よって、失った水分以上の水を飲んで頂かなくてはなりません。
ただ、すべての量を飲み水から得ていただかなくてはならない訳ではなく、フードから得ていただくこともできます。
ドライフードだと概ね10％程度水分が含まれています。
ウェットフードだと概ね80％程度水分が含まれています。
よって、ウェットフードの方が、水分を確保して頂くという観点からはお猫様に適していると言えます。
水分の摂取量が少ない場合の危険性
お猫様の病気で最も多いのが下部尿路疾患です。
下部尿路疾患とは、膀胱から尿道までの疾患のことです。
この原因として考えられるのが、水分不足です。
水分不足により尿が濃縮されることが、下部尿路疾患の原因のひとつと考えられています。
よって、お猫様には水分を摂取して頂くよう工夫してあげる必要があります。
お猫様に水分を摂取していただく方法6選
ウェットフードを召し上がってもらう
まず最初の方法は、ウェットフードを召し上がって頂く方法です。
前述のように、ウェットフードには水分が多く含まれています。
喉の渇きを感じにくいお猫様にとっては、お食事から水分を確保して頂くことが最も簡単な方法です。
ただ、我が家のメチャやサチのように、お猫様によってはウェットフードをお食事として認識しないばあいもあります。
その場合は、お食事から十分な水分を摂取して頂くことは難しいです。
水場を複数ご用意する
お猫様にお水を飲んで頂くには、思い立った時にすぐにお水を飲んで頂けるよう環境を整えてあげる必要があります。
どのように環境を整えてあげるかというと、水場を複数ご用意してあげるということです。
我が家では、１階のお食事を取られる場所に１か所しか置いてませんでしたが、先日２階でくつろがれる場所にも追加で水場を置かせていただきました。
器を変えてみる
我が家のお猫様はあまりこだわりがないようですが、お猫様によっては器で違うようです。
プラスチックの器がお好きなお猫様
陶器の器がお好きなお猫様
浅めの器がお好きなお猫様
深めの器がお好きなお猫様
お猫様のお好みは色々です。
お猫様がもしお水をあまり飲まれないようでしたら、器を変えてみるのもありです。
お水の温度を変えてみる
一般的に、お猫様は常温のお水を飲まれます。
ただ、常温は常温でも、お猫様によって若干の幅があります。
ちょっと冷たいお水がお好みだったり、ちょっと暖かめのお水がお好みだったりします。
温度を変えてお出しするのも一つの方法です。
水に動きをつける
流れる水に興味を持たれるお猫様は多いのではないでしょうか。
また、蛇口から出る水を飲みたがるお猫様もよく見られます。
そういったお猫様には、水に動きをつけてあげることもいいもしれません。
具体的には、水が電動で循環して流れを作る給水機が市販されていますので、そういったものを置いてあげることも有効です。
水に香り（風味）をつけてみる
我々人間でも、体にいいと分かっていても、ただの水って、あまり飲めないですよね。
お猫様も同じ…かもしれません。
うちのシロは、かつお節がお好きなようで、においにも敏感に反応します。
もしかしたら、薄めのだし（もちろん塩とか入れてはだめですよ）などは好んでお飲みになるかもしれません。
ウェットフードの中にも「だし」をキャッチコピーとして使っているものもありますから、効果は期待できそうです。
アルカリ性のお水がおすすめ
我々生物の老化には、活性酸素が関係していると言われています。
活性酸素は体内で細胞を破壊します。
これに対抗するには抗酸化力のあるお水を摂取するのがおおすすめです。
アルカリ性の水には、抗酸化力を持つものが多いとされています。
生物の体液は弱アルカリ性ですので、体液に近いお水は体への負担も少ないです。